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『幸福な島の夜』は「最も不気味な他者としての自己」をテーマとする演劇作品。絶対的なものなど何もない現代においては、あらゆるものが少し見方を変えるだけで、見知らぬ不気味なものに見えてしまう。そこでは「自己」という存在すら突如として見慣れないものに感じられ、全く捉えられない、不可解なものとして立ち現れてくる。不安定なものたちが不安定なまま点在するこの世界の「現実」の様相を、寓話的な物語を通じて描く。
なんでだろう。この部屋が、どうしても嫌いになれない。繁華街に佇むそのアパートの一室は、隣に建った看板のせいで窓からの眺めがまるで見えなかった。毎夜看板の光が色とりどりに揺れるその部屋で、伊野夏子は死んだ。二十歳を迎える少し前に、彼女はしずかに幽霊になった。数年後。そこに引っ越してきた津島一郎に自分の姿が見えていることに、夏子は気付いた。一朗は恋人を持たず、友人も少なかった。夏子は彼を気に入った─約
異形の怪物とその造物主である科学者の愛憎劇「フランケンシュタイン」を演劇化。小道具としてラップやアクリルを多用することで、コロナ禍を意識させると共に、差別や分断を象徴的に演出。また、英中字幕や音声ガイドなどバリアフリー対応を実施することで、マイノリティの目線にもフューチャーしている。更に本作は2024年5月に第34回マカオ芸術祭で佐川演出の元、現地キャストとの国際交流公演を行い大きな話題となった。
(フライヤーより抜粋)時は、1918年及び1980年へと翻案されている。主人公風間武史は、アール・ヌーボーに傾倒する現代の画家。ヒロインの朝倉舞希子は、新劇の揺籃期に生きた新進舞台女優。62年の時を越えて巡り会うふたりの姿がもたらすものは、ロンドにも似た、恋愛と芸術の永遠性なのかも知れない。
伝説と暴力と学年階級が支配する飛龍小学校。その運動場の地下古代図書館遺跡に眠る宝石・飛龍エメラルドを手にすれば1年生でも6年生を倒す力が得られるという。番長率いる忍者軍団、児童会の超科学部隊、動物を操る闇の飼育委員、噂商人。宝石を巡る全校児童の戦いの渦の中、3年生の探偵ジョーは、誰も知らない恐ろしい宝石の呪いに気づくのだった。大人の俳優たちが全力で小学生たちの戦いに挑む。
libido:SFシリーズ
孤独な地中の世界。でも地中は覚えてるかもしれない、今の僕らを、そして地上の世界をーー枯れ果てた地上を彷徨い歩くヒト2人。地中に繋がる井戸を覗けば、モグラ、スパイ、役人、風呂屋、学芸員、管理人、モグラ、モグラ・・地下で見るのは夢か、うつつか。オリジナル脚本でお届けするlibido:SFシリーズ第2弾!
25世紀。地球は、無くなる一年前を迎えていた。語り合う人間の男と宇宙人の女。宇宙人は今日、人間から名前をもらった。宇宙人は人間のことをたくさん尋ねた。人間は話した。戦争の歴史。日本の四季。神さまのこと。科学の発展。有名な小説。ほとんどがこの世界からなくなったものだけど、一年後には、本当に全てがなくなってしまうけれど、人間の男は宇宙人の女に聞かせてやった。宇宙人の女が死んだところから、物語は始まる。
記憶の悪いロボットの「ボロ」は世界のいろいろな場所で仕事をしながら女の子を探している。スクラップ場で「ワタシ」に発掘された彼は自分の過去を話し始める。
文化祭の前日は繰り返されなくて、ぼくたちは片隅の踊り場、変わり映えのない一日を見送ってた。増えていく過去形と消えていく可能性の間で右往左往する姿はまるでダンスみたいだねって言ってくれたことを忘れるわけない。ここは居心地がいいけど、文化祭はとっくに終わったしお腹も空いたし、もう行く。
少し未来のとある国の話。徐々に下がる婚姻率に危機感を覚えた政府は「互助・共助のための結婚法」を立案、施行しようとする。それは、性別や人数、恋愛関係の有無に関わらず、ケア関係にある人間たちが「結婚」できることになる法律だった。家制度や恋愛から解き放たれた「結婚」はより多くの人生を生きる方へ導くのか。シェイクスピア『夏の夜の夢』と同じ名を持つ登場人物たちで語られる「結婚」についての物語。
少し先の未来。戦争と除染で男性を見かけることのなくなった世界。郊外でささやかに共同生活をする女性たち。彼女たちは5人一組で仕事をし、家事を負担し合い、家族のように暮らしている。ある日、街の病院で暮らすメンバーの妹が彼女たちを訪れる。この日起こった小さな出来事は、脆弱な世界を受け入れようと沈黙していた女性たちの不満と不安を次第に露見させてゆく。
社会現象を巻き起こしている大人気コンテンツ、音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』を舞台化!第4弾はイケブクロ・ディビジョン“Buster Bros!!!“、ヨコハマ・ディビジョン“MAD TRIGGER CREW“、シブヤ・ディビジョン“Fling Posse”、シンジュク・ディビジョン“麻天狼”の4つのディビジョンが揃い踏みする初
1ヶ月間で5本の短編を組み合わせて30ステージを上演した『雨降りのヌエ』。その31日間、開館中は滞在し、上演以外の仕込み、場当たり、ミーティング、ばらしなど上演に関わることから、公演とは直接かかわらない過去作品の上演や、舞台美術のデッサン、対談イベントなど劇団員の文化の関心をイベントにして無料公開し続けた記録。演劇は上演だけでなく、その裏側や周辺を見ることができる企画のことが映像で伝えている。
舞台「キノの旅」
2.5次元ミュージカル/舞台
歌うことだけが役割のカナリヤのような男が王座にいる。そんな彼が、来るべき万国博覧会において、その物語を客寄せの目玉として劇に仕立てる為、インタビューにて「父の物語」を語り始める。“かむやらい” …ひしめく八百万の神を彼方へやらい、神をふるいにかけようとした父と子。 今日もまた、万博の人混みに紛れて、少女の影が一人一人と隠される。
「エバーグリーンONLINE」というネットゲームの世界とそこに集う現実の人々のそれぞれの生き方が交錯する群像劇。2006年に同劇場で上演されたシアターシンクタンク万化の「エバーグリーン・オンライン」を大幅ブラッシュアップ。
第六回本公演
名も無い教室、並んだ8台のアンドロイド。今日も、休み時間は繰り返される。かつてアンドロイドが一台、『女王』役の頬を殴ってクラスから逃げ出した。そこへやってきた転校生は言う、「私は人間です」と。クラスは次第に人間という『バグ』によって狂わされていく…。クラス全員がアンドロイドという”設定”でプログラムされた通りの休み時間を繰り返し続ける、女子高生たちの多視点群像劇。
歴史はくりかえす。物語はよみがえる。お布団のマスターピース、再上演。古代ギリシアでソポクレスが書いたアンティゴネと、それを改作したブレヒトのアンティゴネ。ふたつを元に想像された、新たな物語。死体をゾンビ兵士として再利用する技術が確立された遠い未来。戦火の街で暮らす二人の姉妹が直面する運命とは――。向こう側(フィクション)の戦争が、わたしたちの今を照らし出す。
「街」と「街」の境界が、住民や通行人の多数決で日々変動する時代を描いたSF作品。特徴の乏しい場所はどの街にも属さず、宙ぶらりんの隙間として残されている。その隙間に暮らす文子は、恋人の斎藤から結婚と隣街への引っ越しを提案され、迷っていた。そんな中、空き巣の塩村が部屋に侵入し、私物を少しずつ持ち去っていく。やがて時間の流れと共に、変動する境界は街の隙間さえも飲み込もうとしていた。
拠り所なき「この世」に捧げる、生と死のセンス・オブ・ワンダー。《セミヘブン(その世)》、それは「この世」と「あの世」の間にあるもの。人々がいのちをアップロードしてクラウド化する社会に、とある母子がいた。中年を迎えた息子を、年老いた母は忘れつつある―劇団しようよ、旗揚げ10周年の〈救済劇〉
努力クラブ、中野劇団との合同公演。コロナ禍において、舞台上でできる最善の感染拡大防止策「一人芝居」の3本立て公演。努力クラブ「憧れられたジュリー」中野劇団「もしもし」THE GO AND MO'S「注文の多い風俗店」
OrganWorks「人間を眼差す三部作」の一作目「聖獣- live with a sun」は2019年東京世田谷パブリックシアターで上演されたダンス作品。昆虫の世界を描くことで人間との類似点と相違点を導き出し、人間とは何かということを問う。ダンサーの身体性を昆虫の性質や習性を模倣し人間から遠ざければ遠ざける程人間の身体が見える構造になっている。
竹生企画第四弾
竹中直人×倉持裕×生瀬勝久竹生企画第四弾新作公演2025年11月本多劇場にて上演決定!「終わり」がちらつく小惑星の衝突によって世界が滅亡すると発表されてからしばらく経って、だったらこれまでしてこなかったことをして生きようという者と、これまでと変わらず生きようとする者とに分かれ、それぞれ別々のブロックで暮らすことになる。舞台は後者のブロックにある一軒家。滅亡までは約三年。「終わり」が目の前をちらつく
天神ビッグバンが進み大いに盛り上がる天神。ソラリアデビルは「ワン・フクオカ・ビルディング」の開業で絶好調。ところが謎の力により ソラリアデビルは過去へとタイムスリップをさせられてしまう。過去の福岡は、博多が人気スポットで、天神は寂れた場所だった!天神を にぎやかにしようと奮闘するソラリアデビル。そこへ戦争が始まったという知らせが・・・。
FLOW series vol.2
本公演とは異なる手法を模索する実験的枠組〈FLOW series〉第二弾として、第一弾で上演した『悪態』を、『悪態_2307』へとタイトルを改めてリクリエーションし、金沢と大阪で上演。「Liminal Space」≒「境界的空間」と呼ばれるネットミームを引き続きモチーフに採用しつつ、「劇場への当て書き」をコンセプトに、上演空間に合わせた演出や作品内容へ修正を加え、作品のスケールアップを図った。
ちがう空間、ちがう世界の物語–人と自然が共存する豊かな町・スターシア。まわりを森や山に囲まれた平野部に位置するその町の民たちは、険しい危地を超える術を持たず内部だけでひっそりと暮らしていた。何者にも侵されぬ聖地のように、世界の事を知らぬまま。それはこれからも続いていくはずだった。森の向こうから一人の少年がやってくるまでは。
ユニット美人が2012年に半年をかけて上演した三国志シリーズ(全5話)。三国志お馴染みの武将たちを女性が演じる。「命をかけて誰かを守ったことがあるか?」という謎の声にNoと答えた33歳独身会社員の粥見ひとみは、三国志の部屋に閉じ込められてしまう。元の世界に戻るために漫画版三国志を読み込み、10年間の社会人経験を活かして、三国志の世界で誰かを守るために試行錯誤を重ねるのだった。
その男はこの土地で何が起こったのかを調査しにやってきた。ここはかつての日本。すっかり荒れ果てた土地に、一体のミイラが転がっている。ミイラは、ここで何があったのかをその男に語り始める。 津波がやってきた、らしい。放射能が遠く遠くまで広がった、らしい。日本を捨て、逃げ出した人もたくさんいた、らしい。しかし、この土地に最後まで住み続けた人もたくさんいた。 らしい。 ミイラは、ここに生きていた最後の日本人
全く仕事にやる気のない3人が突如参加することになった「第1回全日本もう帰りたい選手権」。ただ「帰りたい」だけだった3人は、壮大な陰謀に飲み込まれてゆく。そう、それはこの国を変えるほどの…
それは、忘れていたのだ。きれいに。ほんと、きれいに。箱入り娘というか温室育ちというかそんな感じで育てたもんだから全く外へ出ようとしない。だからどうか外の景色を見せてやってください。そう頼まれて僕が会ったその子は僕の口元にとびきり顔を近づけておねがいをしてきた。もう、…いいから。そんなの、いいから。旅しようよ。そう、この星が朽ちるくらい長い永い時間をかけて。
ここは、街のはずれの小さな探偵社。しかし依頼なんてものはほとんどなく、雑居ビルの一室は、暇を持て余したあやしげな人間たちの溜まり場と化している。ある日、ふいに訪れた客は、神妙な顔でこう言った。「彼女は◼️されました……妖怪に、◼️されたんです」さぁ、物語をはじめよう。妖怪とか夢とか気持ちとか。見えないものが跋扈する、SF青春ミステリーコメディ!ただとなりにいることが、どうしてこんなに難しい?
第八次半世界大戦が第八次半世界大戦が勃発している中、燕と人間を合体させた超生物ヒューマンツバメが誕生していた。ヒューマンツバメは空と陸を謳歌し、争いの連鎖から解き放たれようとしていた。長女の夫に国防軍への招集令状が届いたのだ。「ヒューマンツバメになれば徴兵は免れる」ただし、ヒューマンツバメになるという事は人間の記憶をほとんど失くすという事だった。家族のそれぞれが大切な人のことを思い選んでいく物語の
進路に悩む美大生、僚太、朝利、板垣。三人はひょんなことから、1908年のウィーンにタイムスリップしてしまう。そこで出会ったのは、ウィーン美術アカデミーの受験を控えた青年、アドルフ・ヒトラー。彼らは未来を変えるため、ヒトラーの受験をサポートすることに。けれどヒトラーにはまったく絵の才能がなくて――果たして三人は、ヒトラーを独裁者でなく画家にすることができるのか?!人類の未来をかけた絵画レッスンが始ま
サハラ砂漠に不時着した飛行機の操縦士の「ぼく」は、家ほどの大きさしかない惑星からやってきた少年と出会う。小さな星の「王子さま」に大切なことを教わる物語。
旗揚げからのベストセレクションと新作で構成。「吹き出し3」/コント「注文の多い風俗店」/映像「昭和」/コント「狂言病」/映像「漁村」/コント「スパイ大作戦」/コント「身体~ファイナル」
時は近未来。国際宇宙ステーション月面基地の日本人居住地区での物語。国際的な共同研究システムの中、わが国は協力負担金のシェアが乏しく、大きなプロジェクトからは外されていた。月面基地自体も、各国の思惑や摩擦が生じ始め、基地開設当初の「国境なき探求ポリシー」にも翳りが見え出していた。そんな折、新人のクルーと共にやってきたのは自ら流動体生物を名乗る「ミュー」という知的生命体だった。科学史に残る記念すべきフ
突如現れた「アレ」によって避難指示区域となった街。高校二年の春から、かれこれ二十年引き籠もり続けるニシダ君はわずか十日で出産する謎の女ミクニとともに「軍隊作り」に着手する。そんな中、妹サチコは自分たちを捨てた父と密かに文通を始めるのだった。消えゆく風景と記憶。遠くの教会から届く鐘の音が呼び起こすのは、母が語った福音書―。伊豆野眸「家族三部作」の第二章。
FLOW series vol.1
本公演とは異なる手法を模索する実験的枠組〈FLOW series〉第一弾として上演。ネット空間で拡散される「Liminal Space」≒「境界的空間」と呼ばれる画像群をモチーフに、放課後の幼稚園・ハーフタイムのロッカールーム・深夜の選挙管理事務所などを舞台としたオムニバス風作品。俳優の「存在」ではなく「不在」に着目し、人間を使って“人間の居ない風景”を描くことを試みた。
秋めく銀河を走る列車。ゆられるふたり。これまでも、これからも、となりをみればきみがいる。窓をみている、地図をみている、手紙をかいてる、きみがいる。旅路はめぐる。働き続ける信号機。雨を忘れないカサ。とべない博士。花咲くおんなのこ。遠くをぼんやり歩く旅人。それぞれの星が結ばれていく。道は続く。列車は進む。ねえ、だけど、はなしたいことがあるよ。忘れる前に、いなくなる前に、これ以上あなたから遠くなる前に。
最近、現実が3つくらいある感じがする。疫病がない社会とか、戦争がない世界とか。で、昔やった、2021年から始まる近未来SFの舞台を思い出した。戦争とか不死とかが現実を蝕む様を描いていた。『no plan in duty』は2015年に吉祥寺シアターで上演された『非劇』の2022年版です。過去の想像や計画や劇が終わらずに混迷していく現状を、日常の住宅街に潜む家に立ち上げてみます。
わずかずつ、わずかずつ/気がつくたびに日1日と/部屋が狭くなってきている。11日前の水曜日/不安を抑え切れずに/金物屋から5メ—トル計のメジャ—を買ってきた/今日だって3回計測した/昨日より1回増やしたのだ/壁から壁。/決してその手は震えていなかったのに/部屋は一晩で23ミリメ—トルもちぢんでいた/一昨日から昨日にかけてが19ミリメートル/ついに20ミリメートルを超えた/部屋は加速度を増しているく
歌舞伎「小栗判官」の翻案。車載カメラで地図アプリのストリートビュー用の写真を撮影して回るドライバーが、「自分は一度死んでいる」と語る一人のヒッチハイカーと出会う。互いに気付かないが、二人はかつてヒッチハイカーの死によって分かたれた恋人同士である。永遠にも思える道行の最中、二人は次第に、なぜか何年も目的地に到達できないヒッチハイクの旅の孤独や困難、パートナーロスの苦しみなど、互いの思いを吐露し合う。
宇宙旅行を企画する会社で働く主人公サルタは新たな旅行先の調査中に事故に遭い、氷で覆われた星に不時着。そこで彼は、20年前宇宙旅行のさなか、事故に遭遇し行方不明になった同級生達と再会する。彼らは当時の姿のまま、氷に包まれた惑星で救助を待ち続けていた。大人になれなかった彼らと、大人になってしまった私たちを巡る、約束と失望の物語——。2014年、2017年と好評を得たSF冒険活劇の待望の再演。
新たな技術は新たな法を生み、新たな法は新たな犯罪を生む――。OEN(オリンポス経済ネットワーク)と呼ばれる未来の社会共同体。ある日、派遣社員である「私」は、ニュースの中に自らが働く医療施設の名前を見つける。それはある収容者の死亡事故だった。だが、事件の姿は調べるうちに変貌し、過去へ遡る物語は次第に全く別の様相を見せてゆく…。生=労働=尊厳=価値? 現代社会を生きる私たちの等しさを巡るブラックユーモ
演劇をやめて久しい土井は、かつて出演した演劇作品の「演出家」の弟を名乗る人物から、演劇の上演を依頼される。そこで土井が受け取ったのは、アンドレイ・タルコフスキーのある映画をもとに書かれた、演劇と救済にまつわる、一本の奇妙な戯曲だった――。初演を経て、演出、演技を全面的にブラッシュアップした、東京公演版「フェイク・読書会演劇」。
古典作品を未来の設定に置き換え、新たな視点で共感を得ようという試み。本作はシェイクスピア『ロミオとジュリエット』を題材に、500年後の未来を描きます。未だ因縁に縛られたモンタギュー家とキャピュレット家。ある日ロメオは、ごみ溜めの中に捨てられている一体のアンドロイドと出会い一目惚れするが、彼女はキャピュレット家の謹製ジュリエッタだった。
囲碁をモデルにした「点転」という架空の競技をめぐる物語。関西棋院が後援につき、世界初の「囲碁劇」として上演された。2021年5月に南埼玉の進修館で上演されたものは、会場の使い方と演出が全く違うため、ツアーというよりは新演出での再演となる。大阪バージョンは、客席もアクティぐエリアも「狭い物置小屋」を舞台にし、観客もその部屋の中に潜んで登場人物を見守る様な表現となっている。
自分で言うのもなんだけど、私はすごい科学者だ。研究してたらなんかすごい発明ができた。これは本当にすごいやつだ。とにかくもう、やばいやつだ。どうやばいかっていうと、なんというか、説明すると長くなる感じのやつだ。こんなのフィクションでしか見たことない。ノーベル賞も夢じゃない。これならきっと、あいつの想像も超えられる。だから今からもう一度、あいつに会いに行こうと思う。
東京ノ温度2024年秋公演は、芥川龍之介の「童話」オマージュ作品です。純文学のイメージが強い芥川龍之介ですが、実は児童文学の執筆・普及にも熱心で、芥川自身が構想した童話集も刊行されています。今回はその芥川童話の世界を原点とした新作オリジナルストーリーを、Wキャストにて上演します。都内某所に、ひっそりとたたずむお屋敷がありました。そのお屋敷の主は「現代の魔術師」を名乗る、なんだか怪しげな人物でした。
ある日突如広がり始めた「犬だけがかかる謎の病」を通して、感染と恐怖、排除と連帯をめぐる社会の縮図を描く。声と言葉だけで紡がれる寓話的世界が、観客の想像力に問いかける。音による臨場感と想像力で、不安と希望の狭間を描く朗読劇。コロナ禍で様々な制約が生まれた状況で上演を可能にするためにメンバーだけで受付やテクニカルスタッフも兼任したミニマルな公演。
アトリエほんまるプロデュース
空に新しい彗星が一つあらわれた日に、地上で一人のサラリーマンが蒸発した。盲目の少女と、星を観察する青年の目を通して描かれる孤独な宇宙の物語。新型コロナウイルスの感染者が中国・武漢市で初めて確認されたのは2019年12月8日。そして今も、毎日のように世界のどこかで発生した変異ウイルスが、日本にやってきて、栃木のような地方都市にもあっという間に到達する。 私たちは思った以上に、世界と身近なところにいる
ドラマとカオスを縦横するスペースノットブランク。CHAOTICなコレクティブによるDRAMATICなアドベンチャー。ダウンロードとアップロード。HIGH & LOW。物語とキャラクターと本人と別人が脱ぎ着する、母音だけでコミュニケーションできる「場所」。実存しない物語とキャラクターを、実存する本人が「上演」というシチュエーションを用いて実存する別人の目覚ましを鳴らそうとするための舞台。
小劇場演劇の記念碑的な作品である北村想の名作「寿歌」を、愛知人形劇センターが人形劇と演劇のコラボレートする新しい舞台作品として企画制作。核戦争の終わったある関西の地方都市。人影もまるでなくなった荒野を行く旅芸人のゲサクとキョウコ。そこにいきなり現れる不思議な芸を持ったヤスオ。ゲサクとキョウコのあてのない旅路にヤスオが加わり、家財道具をリヤカーに積んで三人は荒野を進む。目指すはどこか…。
「キミがどんなに世界に軽蔑されても、ボクはキミを軽蔑する世界のほうを軽蔑するし、してきた。」第66回岸田國士戯曲賞受賞作『バナナの花は食べられる』で描いた“人情”のその先、“愛”のフェーズ━━━本作をもって劇団公演では作家に専念すると宣言した山本卓卓が、夫婦という最小単位のコミュニティから日本社会を浮かび上がらせ、罵倒や暴力の先にある人間の優しさと愛を描く。
富士山の北西に広がる青木ヶ原樹海。その地下数百メートルにある地下大空洞アガルタでは祭りを明日にひかえ、草原に一頭のナウマンゾウが鎖で繋がれている。そんな草原を見下ろす丘の上に建てられたペンションのロビーでは、東京からやってきた地上人の大学生、城之内が手当てを受けている。どうやらここに来る道中で転んだようだ。手当てをしている元恋人の美咲は、アガルタにルーツをもつ女性で、明日の祭りに参加するらしい。選
アルゼンチンの小説『脱獄計画』を原案に、かつて作られた上演にまつわるインタビュー。インタビュアーであるロビンは、上演で何が起こったのかを探っていくはずだったが、徐々に当時の「出演者」による再現に巻き込まれていく。徐々に明らかになっていく、「演出家」という存在の目論見。それは『脱獄計画』の解釈として語られる、演じることと死にまつわる、奇妙な演技論だった。
TOKYO FORWARD 2025 文化プログラム
移動し浮遊する《霧のまち》。音という概念がなく独自の言葉と文化を持つこのまちに、一人の男が迷い込んでくる。音に過敏な巨大都市《百層》からやってきたのだ…。2025年秋、言葉や文化が異なるろう者と聴者の遭遇から新しい舞台作品が誕生した。日本手話をベースにした手話と日本語による完全オリジナルストーリー。
1億円という大金を拾って落とし主が現れず、一気に大金持ちになった男の物語。大金を得た男は万々歳。これからは大船に乗ったような気分で前向きに生きていける。そう思ったのだが予期しなかった良からぬことが次々に起こり、あっという間に憂鬱な日々に逆戻り。酒をあおっては愚痴をこぼす日々の中、ふと男は気づく。「あれ?デジャヴ? この会話、以前しなかったか?」。そうして次々に積み重なっていくデジャヴの毎日を送るよ
数々の戯曲賞で受賞歴を持つ気鋭の劇作家くるみざわしんの新作。人間のいなくなった犬の街にそびえ立つ直径300mの観覧車がある日動き始める。ゴンドラに飛び乗った4匹の犬たちによるほとばしる主張のぶつけ合い。悲しくも滑稽で美しい寓話劇。文化庁芸術祭演劇部門優秀賞を受賞した笠井 友仁による照明・演出、サカイヒロトによる映像・舞台美術、岸本昌也によるビジュアルデザインなどメンバーによるスタッフワークも見どこ
ミュージカル映画『ブリガドーン』、水木しげるが好んで描いたブリガドーン現象のイメージをちりばめながら、高校演劇指導者として知られる畑澤聖悟が、高校演劇をモチーフに描いた初めてのオマージュ作品。そして、見終わったとき、震災の風化に対する作者の思いがひたひたと伝わってくる。