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一般的に「勧進帳」は、弁慶が命がけで主である義経を守る姿に心を打たれた富樫が、ついに関を通過させることが物語の核となり、そこに至るまでの三人の攻防が眼目とされています。木ノ下歌舞伎では、原作でいわゆる脇役として扱われる関所の番人や義経の家来たちにも光を当て、彼らがそれぞれの境界に戸惑いながら生きる姿や、境界を超えようとして起きる摩擦を描き、弁慶・義経・富樫のドラマからすべての人間の<境界をめぐる物
酒の神であるディオニュソスは、その新しい宗教をギリシアの地に広めようとテーバイへやって来る。神と認めない王ベンテウスは、ディオニュソスを捕らえようとするが、逆に殺される。熱狂的な宗教集団の闘争性のために息子殺しの責を負わされた母親の姿を通して、宗教と人間の関係に問題を投げかける。アメリカ人俳優エレン・ローレンが母、アガウエ役で出演する日英二ヵ国語上演。
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あかちゃんとおとなのための音楽劇 ベイビーシアター
夫が、 死んだ妻を生き返らせるため地獄にやってくる。「振り返ってはならない」 たったひとつのこの約束を守り、 夫は妻と共に戻ってくることができるのか。ギリシャ神話をモチーフにしたオペラ「オルフェウスとエウリディーチェ」を、歌やリトミックをベースにしたダンスとともに彩る。あかちゃんと、 あかちゃんを迎え入れた大人たちに贈る、愛の物語。
財団法人地域創造と全国の公共ホールが、共同で質の高い演劇作品を製作し、その作品を共同製作に参加する各ホールで連続上演する企画。サディズムの語源ともなった侯爵、サド。『サド侯爵夫人』は、舞台には登場しないこのひとりの男をめぐる6人の女たちの物語である。
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チェルフィッチュ×金氏徹平『消しゴム山』東京公演にて行ったライブ配信「消しゴム山は見ている」。「消しゴム」のコンセプトを体現する独自のアプローチでお届けする映像配信は、劇場では体験できないもうひとつの『消しゴム山』。演劇という人間のための営みを通して、人間とモノ、それらを取り巻く環境とがフラットな関係で存在する世界を生み出すことはできるだろうか。2019年10月の『消しゴム山』京都初演から1年。劇
とある大学の解剖棟の地下の旧校舎と新校舎をつなぐ一本の連絡通路が舞台。そこに派遣アルバイトのアプリの指示で、深夜の大学にやってきた3人の女性。それとバイトで呼ばれた医学部生の2人。そのバイト内容は48体の研究用の献体(死体)を、旧校舎から新校舎へひたすら移動させることで。深夜にひたすら献体を運ぶ5人。そんな中、派遣アルバイトの1人が、献体が動いたのを目撃する。
TOKYO DANCE TODAY #1
青山円形劇場の空間を生かした独創的な作品を発表するダンスシリーズ「TOKYO DANCE TODAY」の初回を飾った、近藤良平率いるダンスカンパニー「コンドルズ」の作品。未確認飛行物体接近!完全円形360度!完全限定3600秒!
過去にスペースノットブランクが上演した『舞台らしき舞台されど舞台』をセルフリメイクした『舞台らしきモニュメント』。「在る物」としての舞台を「現れる物」としてのモニュメントに代置し、上演(時間)と舞台(空間)の関係を見直そうとする純粋舞台。「舞台三部作」から変化した「物体三部作」の第一部。
関西小劇場を支え、数多くの劇団を世に送り出してきた中島陸郎さん。そんな中島さんとゆかりのある4人の劇作家たちが、中島さんへのオマージュとして書き下ろした短編戯曲を40名以上の男女が演じます。演劇プロデューサーであると同時に、詩人でもあり、劇作家でもあった中島さん自身の言葉も盛り込んで、「人間・中島陸郎像」に迫ります。
日本理化学工業株式会社が昭和35年から取り組んでいる知的障がい者雇用をモチーフに描くことで、障がい者雇用の未来や問題点、何が妨げになっているのか、今後の課題などを観客と共有し、我々の中に存在している差別意識に改めて目を向けると共に、障がい者が当たり前に社会進出できる社会を作る為に市民にできる事は何か、観客と共に考え、より良い社会形成の為に行動できるよう企画しました。
笑っちゃうほど刺激的喜劇王モリエールの代表作に、新たな風が吹き込まれる!ドケチな主人公アルパゴンが再婚相手に選んだのは、貧しい家の娘…しかも息子の恋人?!結婚をあきらめさせようとする息子たちに、助っ人も加わりだまし合いが始まった。が、その時アルパゴンの金が盗まれてしまう! 怒り狂ったアルパゴン、犯人探しの先に待ち受けるのは───フランス人演出家ジャン・ランベール=ヴィルドが、SPACの俳優とともに
9つのエリアで展開された豊岡演劇祭2022。劇場に限らず、魅力的なロケーションで実施された演目の数々には、多様な観客・演者が参加した。大小様々な演目は、熱気・笑い・悲しみ・静寂・興奮・活力・喜び・戸惑いなど、様々な情動を誘発する。映像作品『豊岡演劇祭2022の記録』は、その一部を映像によって追体験させてくれる、短い記録である。
宮城聰が挑んだ、シェイクスピア晩年のハチャメチャ悲喜劇。絶望の日々にも、大いなる癒しは訪れる!幸福なシチリア王は、ある日、美しい妃と親友のボヘミア王の様子に、突如として浮気を疑い始める。不条理なまでの嫉妬から妃を責め立てる王。それを見た王子はショック死し、妃も後を追うように息を引き取り…。大切な人を失いようやく過ちに気づいた王は、悲しみと後悔にあけくれる。しかし16年後、すべての苦悩が癒される奇跡
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1969年ロンドン。若き実業家マードックが敏腕編集者のラリーを右腕に、落ち目の新聞「ザ・サン」を買収し、権威的で腐敗した新聞業界を打破すべく立ち上がる。野望の船に乗る人材集めにはじまり、既成勢力の圧力との闘いを経て、発行部数を増やしていく「ザ・サン」。そこには通俗に過ぎるという批判もあった。ある時、仲間の妻が誘拐され……。英国新聞界の史実と、鬼才ジェイムズ・グレアムの想像を輪転機に回したスピーディ
映像、演劇、パフォーマンスなど、領域横断的に自在な活動を展開するチョイ・カファイは、過去2度にわたるKYOTO EXPERIMENTへの参加で上演されたいずれの作品でも、ダンスという表現への深い敬慕と入念なリサーチ、そして独自のアプローチを見せてきた。テクノロジーをある種“誤用”しながら、ダンス史におけるレジェンドたちの振付を復元した『Notion: Dance Fiction』。アジアを拠点に活
松井周が主宰する劇団サンプルの解散公演。「モツ宇宙(コスモ)」という腸の宇宙を世界の始まりと考えるコスモオルガン協会の信者達による、教祖ピグマリオが生まれて死んで復活するまでの宗教劇。 と同時に、放浪し、虐げられる信者達の生活を描く。 彼らの行き着く先に「救い」はあるのか? 人間は神にもなれず畜生にも堕ちきれない。理性からも野生からも自由になれない中途半端な人間たちが、信仰をもとに生き抜いていくサ
範宙遊泳の山本卓卓が「私の演劇」を見つめ直し「演劇になる」ためのソロプロジェクト「私は演劇のすべてを経験し、演劇そのものになりたいのだ。そのために、やっぱり一回ぜんぶ自分でやろうと思った」古典落語の『らくだ』をモチーフに現代の上下関係(上司と部下)へと置き換える。上から下への力の構造を暴き、物語の途中で上下を反転させることで、人間の持つ愚かな暴力の連鎖と現代社会の不確かさを描く。かといってタッチは
近未来。東洋のガラパゴスと呼ばれている千久世島という離島は、かつてない賑わいを見せていた。国産みの神話に登場する島であると同時に、その島で発掘される「レアゲノム」という化石由来のDNAがヒトや動物の遺伝子組換えに必要なものとして注目を集めているからだ。その島に住む男は、奇祭で弟を失う。ところがある日、弟は蘇り、まるで別人のように男の前に現れる。弟の存在は島の住民を狂わせていく。そしてそれは、島の存
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「さようなら、ご成功を祈ります」――B.R.アンベードカル博士が1936年ラホール市のカースト撤廃協会の招待に応じて準備したものの協会側が内容が耐え難いと判断し招待を撤回したため実際には読み上げられなかった演説『カーストの絶滅』への応答南インド・ケーララ州を拠点に国内外で活躍する演出家シャンカル・ヴェンカテーシュワランと、京都を拠点に活躍する演出家・和田ながらの初めての共同演出として、2022年1
とある県立高校。サッカー部の舞原健はモンスターペアレントの母のことを担任・浦川麻由に相談していた。そんな折、スクールカウンセラーの藤堂智絵が着任し、麻由と意気投合。その藤堂の相談室に、いの一番に訪れたサッカー部マネージャー奥野早織は「浦川先生と舞原くんが怪しい」と衝撃の告白をする。教育現場を舞台に、教師と生徒の関係、さらには生徒と親と学校の距離感等を丁寧に紡ぎ、届けるのは――「慈愛」。
【Story】たそがれどき。なみうちぎわ。静かに佇む廃船。流木、缶、船板、スポンジ、漂流瓶。少年は海が運んできたさまざまな漂流物を手に、旅への好奇心と想像力をふくらませ、この場所から海を越えて広がるアジアの島々に想いを募らせる。少年の想いは“海の道”へとつながっていく。【Note】本作品は20世紀三部作のアジア篇として上演した『台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき』を再構成した作品である。新たな脚本
全世界の登録数は700万人超の紹介制ネットカジノ「K2」を匿名で運営する美菜。「K2」内で最も人気を誇るオンライン型育成カジノゲーム『earth』は、ユーザー間で「アス」「けつあな」と呼ばれ親しまれ、『流せ、すべてのセンス。』というキャッチコピーには宗教家である美菜の思想が反映されており、ゲーム内にユーザー独自の地球を作り、歴史も価値観も生き方もすべて自由に変えられる星育成システムで話題を呼んだ。
知らずして父を殺し、母を妻としたテーバイの王オイディプスは、真相を知り、自ら目を突き盲目となって放浪の旅にでる。闇を引き裂く琵琶の音に真相を知った人間の尊厳が光る。ギリシア悲劇の最高傑作が伝統的な様式の上に確立された現代の美学の中に甦える。モスクワで開催された第3回シアター・オリンピックスに招聘され、喝采を浴びた作品。
A Live vol. 3
バーチャルな新しいプラットフォームを探る目的でコロナ時に始動した、向井山朋子のオンライン・ライブシリーズ第3弾。本作は、ピアノ演奏とヴィンセント・ファン・ゴッホの絵画の対話をキーワードに、閉館後のゴッホ美術館(アムステルダム)にて撮影されました。近代絵画のイコン「ひまわり」を始めとした名画を前に、バロックからコンテンポラリーまでの楽曲の断片がまるでタペストリーのように展開する、夜の美術館ライブ。
1995年に斎藤歩が、ハンガリーの劇作家カリンティ・フリジェシュ「亀、もしくは居酒屋の中の気ちがい」という15分ほどの原作を脚色して上演以来、北海道各地や東京での上演を繰り返し、原作の母国であるハンガリー(ブタペスト、ペーチ、デブテツェン)をはじめ韓国(ソウル、仁川、大田)などの海外にも招聘され、高い評価を得てきた作品です。そもそもはグロテスクファンタジーと呼ばれるジャンルの精神療養サナトリウムを
その恋、気のせい!?いいえ、木の精のしわざかも・・・妖精、悪魔、人間が繰り広げる、SPAC「祝祭音楽劇」の真骨頂!世界的に活躍する劇作家・演出家の野田秀樹が、シェイクスピアの恋物語を大胆に潤色。富士山麓の「知られざる森」を舞台に、原作には登場しない悪魔メフィストフェレスを忍び込ませ、見る者を夢と悪夢のはざまへと誘う。その巧みな言葉遊びに、宮城聰ならではの機知に富んだ演出と躍動感あふれる打楽器のリズ
ニッポン・イデオロギー
ヴィジュアルアーツ/パフォーミングアーツの制度との折衝、社会学的/民俗学的フィールドワークを重ね、挑発性とユーモアを併せ持つ活動を展開するアーティスト集団「オル太」が、「ニッポンのイデオロギー」がとる日常的形態のパフォーマティブな分析に6つの切り口で取り組みます。「取り止めのない一つの感情のようなものが、現在の日本の生活を支配しているように見える[…]日本に限らず現在の社会に於けるこの切実で愚劣な
「マスク」の舞台となるのは、JR 常磐線の車内。登場人物は、異なる時を生きる高校生たちである。2020年5月15日、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除された翌日、感染症対策のためにマスクを着用して登校する高校生たち。2011年5月14日、放射線防護のためにマスクを着用し、避難先からサテライト校に通う高校生たち。2011年3月10日、マスクを着用せずに下校する高校生たち。出来事は過去に編入される
いつも一緒だった四人。高校生だったある夏、二人が事故で死亡した。そして月日が流れ……今、四人は話に花を咲かせている。想い出話から現在のことまで話題は様々だ。しかし大人になった二人と高校生のままの死んだ二人の会話は食い違う。人と人 との関係。それはどうしたって相対的にならざるを得ず、しかしそれではどうにも消化できない個々の想いもあり……。そんな浮き世をシンプルに描いた作品。
幻想の森に転がる思い出のかけら樅の木の下にポツンと置き放しになっていた子供のゴム長靴、その先に転がっていたジンの空き瓶。無意味でありながらどこか懐かしい連想。
若手バレエダンサーを中心としたガラ公演の14回目。第14回の副題は「バレエと変容」であり、「20世紀のバレエ・ダンスの流れから次の世紀のありようを探り」、「クラシックバレエからコンテンポラリーダンスまでその表現の違いを探る」ことが目的だ。第1部の「99ローザンヌ国際バレエコンクール受賞者によるバリエーション」では、98年、99年に開催されたローザンヌ国際バレエコンクールの上位入賞者が古典作品を踊っ
目的のためなら手段を選ばない暴君と、権力の座に上りつめる新しい王。暴君を殺したのはいったい誰か───。シェイクスピアの歴史劇の面白さがぎっしり詰まったイングランド王リチャード二世の物語が、虚言・疫病・戦争に今なお翻弄され続ける現代を照らし出す。
酒の神であり、演劇の神であるディオニュソス、ディオニュソス教という宗教集団の熱狂的な闘争性とその自己正当化のために息子殺しの責を負わされた母親の姿を通して、歴史に翻弄される人間の惨めさを描く。第1回「シアター・オリンピックス」のオープニング特別公演として上演し、絶賛を博した舞台。
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“きたるべき世界はファンタジーからしか生まれない。”名作『モモ』につづく、ピエロの「ジョジョ」の物語。解散の危機にゆれるサーカス団に、巨大化学工場から“おいしい”話がもちかけられた。ただし、一座から少女エリを追い出すという条件付き…。現実を受け入れるか、大切なものを守るためにたたかうか――悩むピエロのジョジョや団員たち。けれど何も知らないエリはいつものようにお話をせがむ。ジョジョが語りはじめた恋と
桂吉坊が2024年3月に噺家25周年記念に3日間連続で開催した『三都勇劔傳』総まくり。2020年に観客を唸らせた元は講釈作品を落語化した「大丸屋騒動實記」に加え、阿波の武勇伝「船越重右衛門」と、歌舞伎演目「籠釣瓶花街酔醒」にも登場する佐野次郎左衛門が“百人斬り”と呼ばれるまでの悲哀と転落の物語「佐野次郎左衛門」の新作を加えた3作品を木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下裕一が補綴し上演した『三都勇劔傳』。
マレビトの会の松田正隆がタルコフスキーの映画『ストーカー』等を下敷きに書いたSFメロドラマを、維新派·松本雄吉の演出で上演。舞台は、隕石の落下によってできた巨大な穴を抱える都市。段丘上に広がる街(舞台装置)のあちらこちらに、穴の周囲に設定された立ち入り禁止区域「ゾーン」の案内人とその家族、 死者と再会するためにそこを訪れる人々の人間模様が配置される。ゾーンで過ごす死者との時間は幻にすぎないのか、穴
古代メソポタミアの英雄ギルガメシュ王と親友エンキドゥの壮大な冒険物語が、躍動感あふれる祝祭音楽劇に。世界的人形劇師・沢則行氏とのタッグで、巨大な森の守り手フンババが駿府城公園に現れる!フランス国立ケ・ブランリー美術館からの委嘱を受け、宮城聰がSPAC俳優陣と取り組む新作は、古代メソポタミアの冒険物語『ギルガメシュ叙事詩』。粘土板にくさび形文字で刻まれた古代文明の象徴にして現存する世界最古の文学作品
「源氏物語」末摘花・蓬生の巻よもとに描かれる女たちの夢と欲望。窮乏に耐えられず次々と屋敷を逃げ出す女官たちとそのなかでひたすら光源氏を待つ末摘花の姫。原田一樹演出による『しんしゃく源氏物語』は、待つ女として集約される末摘花のイメージを、彼女を取り巻く女達の複数の幻影のなかに解き放つことによって、他者=光源氏と豊かに出会うための〈女性性〉へと変換しようというものである。野外演劇という森のなかの空間を
侵入者が通った後の廃墟の世界、記憶も、言葉も持たない子供たちのダンス。
「イワーノフ」「桜の園」を斬新な角度から構成し、今年の春初演された「ザ・チェーホフ/イワーノフとラネーフスカヤ」に「ワーニャ叔父さん」を加えた鈴木忠志演出のチェーホフ決定版。近代日本の演劇に大きな影響を与えたチェーホフの集大成。
「人生は芝居か?芝居こそが人生か?」ジャン・ルノワールの名作映画に着想を得た、絢爛豪華絵巻!「わからないわ、舞台でも人生でも、懸命に生きているのに。舞台だとうまくいくのに、人生だと愛するものを壊してしまう。どちらに真実があるの?どこまでが舞台で、どこからが人生?」主人公のカミーラはそう呟く。人生は舞台の上か下か。境目もない現実の世界で、求める幸せはどんな形をしているのだろう?山野を揺るがす打楽器の
ニッポン・イデオロギー
ヴィジュアルアーツ/パフォーミングアーツの制度との折衝、社会学的/民俗学的フィールドワークを重ね、挑発性とユーモアを併せ持つ活動を展開するアーティスト集団「オル太」が、「ニッポンのイデオロギー」がとる日常的形態のパフォーマティブな分析に6つの切り口で取り組みます。「取り止めのない一つの感情のようなものが、現在の日本の生活を支配しているように見える[…]日本に限らず現在の社会に於けるこの切実で愚劣な
スパック祝祭音楽劇ノ原点!冒険ハ此レヨリ始マル!スッテン転ンデ マタ起キテ… 愛し愛され旅する世界!世界をめぐるペール・ギュントが、あらゆる欲望を痛快に満たす冒険劇。今からおよそ150年前、劇作家イプセンがノルウェーの民話をもとに書き上げた壮大なドラマを、SPAC宮城聰は俳優の生演奏による躍動感あふれる音楽劇に仕立てた。主人公の歩む物語は、世界へと奔走する当時の〈日本〉と奇しくも重なり…?!宮城×
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TOKYO DANCE TODAY #2
青山円形劇場の空間を生かした独創的な作品を発表するダンスシリーズ「TOKYO DANCE TODAY」の第2弾。「ク・ナウカ シアターカンパニー」の中心メンバーだった俳優の美加理による舞と、サウンドアートユニット「project suara」主宰の種子田郷による音楽が融合するパフォーマンス。
宮城聰の演出による波乱万丈の一大叙事詩片田舎の村から飛び出してモロッコ、エジプトへ、やがて貿易商として世界中を駆け回る……ノルウェー民話を素材とするこの荒唐無稽な物語が書かれたのは、ちょうど日本が明治維新の頃です。ここから宮城は主人公ペールと明治期の日本を重ねあわせ、『ペール・ギュント』を「日本」という国のアイデンティティの話へと読み替えました。舞台に散りばめられた日本的な意匠の数々――。約150
ノーラの決断は過去のもの?時を越えて響く注目の新演出!もうすぐクリスマス、ノーラは浮かれていた。可愛い我が子に、やさしい夫ヘルメル。夫の仕事も順風満帆だった。だが、ヘルメルの部下クログスタの訪問によってある重大な秘密が暴かれ、ノーラは自分が可愛がられるだけの「人形」であったと気づき…。女性解放運動にも大きな影響を与えた、「近代演劇の父」ヘンリック・イプセンの傑作社会劇。舞台をヨーロッパから昭和10
あかちゃんとおとなのための舞台芸術ベイビーシアター
テーマは、狩猟採集社会のコミュニケーション。「ひととどうぶつがはなしができて 森や風や、さまざまなものに心をかよわすことことができて、ひとびとは、うたうように おどるように おしゃべりをしている・・・。そんな場所がこの地球のどこかにあらならば、あかちゃんは誰よりもその場所のことがよくわかるのかもしれない・・・」森や動物と密接な関係をもつ狩猟採集社会の文化にインスピレーションをうけ創作された本作は、
男たちの陰謀と嫉妬、渦巻く憎悪に翻弄されながらしたたかに生きる女――。ルネサンス期のイタリアに実在し、かのヴィクトル・ユゴーが描いた稀代の悪女、ルクレツィア・ボルジア。人を殺めることも厭わない鬼女の顔に、生き別れた息子を想う母の情愛が見え隠れし…。オペラでも知られるルクレツィアの物語を、宮城は大胆にも同時期の日本、すなわち戦国時代後期に置き替えました。舞台は駿府城公園、群雄割拠の戦乱を逞しく生きる
賃貸契約の一方的な破棄により、住む家をいきなり追い出されそうになる家族の物語。しかし人智の及ばない強大な力が見え隠れし始め、その問題自体が舞台上から消え去り———人間の世界を圧倒する存在が上演を支配し、まったく新しい世界が舞台上に立ち現れる。俳優たちはナラティブとは別の基準によって作られた振付を遂行し、次第に変態していく。音楽家もまた、楽譜に書き込まれた多彩な技法を用いて音楽を変容させる。6名の俳
会場はまさかの巨大スタジアム!パフォーミングアーツと、スポーツの狭間で繰り広げられる〈スペクタクル=見せ物〉人と人が殴りあい、肉体を衝突させあうスリリングなパフォーマンスで人々を魅了し、いまや現代アートの領域でも活発に活動するcontact Gonzo。舞台作品としては、写真家のホンマタカシを巻きこんだ作品や、パフォーマンスが発する音のみを多チャンネルスピーカーから聞かせる音響作品など、透徹した思
兄夫婦と弟は同じ家に住んでいる。妻への不信感から兄は弟に「妻と二人きりで一泊してきてほしい」と願い出る。そして、その間に起きたことを逐一報告するようにと。夏目漱石の『行人』のシチュエーションを借りて、変化していく三角関係の行き着く果てを描く。2016年Votage-2016 Kuandu Arts Festival参加作品。
芸術は、いったい誰のもの?芸術とは、劇場とは?宮城聰が初めて挑む、骨太の社会派作品!原作は、1936年に書かれたクラウス・マンの小説『メフィスト』。当時、ドイツ最高の俳優と謳われ、国立劇場の芸術監督でもあった実在の人物グリュントゲンスをモデルとし、発禁状態にまでなった小説は、80年代にはフランスの太陽劇団により舞台化され、ハンガリーのサボー監督による映画でも知られる。時代に翻弄される天才俳優の姿を
坂本龍一、高谷史郎(ダムタイプ)による最新にして最後のシアターピースの日本初上演。『LIFE a ryuichi sakamoto opera 1999』に続き坂本龍一が生前全曲を書き下ろし。高谷史郎とコンセプトを考案、創作。田中泯、宮田まゆみ(笙)、石原淋のパフォーマンスとサウンド/インスタレーション/ヴィジュアルアート。そのすべてが、光と水が交錯し幻出する、幾つもの「夢」とともに、劇場空間で融